「怒り」にまつわる話①
「怒り」に対してマイナスのイメージがある方は、結構多いのではないでしょうか。
目の前の相手のあなたに対しての言葉、話し方がキツく感じるようだったり、表情そのものがものすごく怒っているように見えたりしたら、あなたはどんな反応になりますか?
不安になったり恐怖に感じたり、或いはびっくりしてフリーズしてしまったり。
もしかしたら、反対に条件反射で自分も戦闘モードに入る、なんて人もいるかもしれないですよね(笑)
逆にあなたが怒りを相手に出す側だったとしたら、どんな考えがあってどんな思いがあるから怒りになるんでしょうか?
実はその裏には全く違った感情が隠れていた!
そんな経験はありませんか?
今日は、そんな怒りにまつわるストーリーをお話ししたいと思います。
私は三人兄弟の真ん中、兄と弟に挟まれた女の子一人として育ちました。
生まれたときから兄という存在があり、また年齢差が1歳半ぐらいだったので、
兄の真似をして育ち、年齢に比べできることが多く、比較的手のかからない子どもだったと聞いています。
両親は自営業で住宅は店舗も繋がっていたので、空間的には同じ空間で過ごすことがで
きたのですが、お客さんの出入りも多く、お客さんが来ていない時間を狙って会話をす
るので、両親と落ち着いて話せる時間はお店を閉めた後の夜でした。
仕事の時間は深夜までになることがあったり、当時は定休日というものがなく一年中働
いている両親でしたが、ある時父が事故で入院する事態になり、母が私たち兄弟を育て
ながらお店を一人でやりくりする状況になりました。
そしてそれをきっかけにして、当時小学校3年生だった兄がお店番をすることもありま
した。当時私は1年生で弟は3歳でした。私は人見知りなところがあり、お店番をする兄
を凄いなと思いながらも兄のように母のお手伝いができずにいました。
学校がお休みの時には、兄と私はいつもセットで母の実家に預けられ、弟だけはまだ小
さいので母と一緒に残る、という生活でした。
父の入院をきっかけに、兄はその後何年もお店番という両親にとって大変助かる役割を
いつも果たしていて、私から見ると「すごいお兄ちゃん」というポジションを確立して
いました。そして弟はまだ小さいからいつでもどこでも母と一緒です。
私はお店番が出来ない。だから私は母の役に立たない
弟はいつも母と一緒だ。いつも私だけ放っておかれている。
いつからかそんな風に感じていたのです。
実際は女の子一人ですから、父からは甘やかされていたとのことなのですが(母談)
子どもにとっては一番欲しい愛情はやはり「お母さん」の愛情なんですよね。
ですから自分勝手に思い込んでいたのです。
兄と弟しか可愛がられていないと。
相当ひねくれました。(^^;
反抗期はとにかく態度が悪かったそうです。
女の子なのに兄弟の中で一番反抗的で、
「くそばばあ!」「くそじじい!」
両親に、しょっちゅう罵ってました。
学校の通知表を見ると「おとなしいお子さんです」と書かれているのですが、
家に帰ると豹変していたのです。
そのころはとにかく親の顔を見るとイライラしていたんです。
まぁ、反抗期はそんなものではないかと思うのですが、
私の場合はとにかく、忙しくしている両親に悪態をつくことで
少しでも自分に注目してほしいという「寂しい」「甘えたい」
が裏にはあったのだろうなと、今ならば思えるのですが、
もちろん当の本人は全くそれには気づいていなかったのです。
そんな、寂しい気持ち、甘えたい気持ちがありながら、
表現するのは憎たらしい言葉や態度でしたから、
両親は相当大変だったのではないかと思います。
親戚からも、あんた悪かったよねー、と言われるくらいでしたから。
そんな時期を過ごしていた、ある時
ものすごく後悔し反省する出来事が起きたのです。
続く