みーさんのブログ

心を自由に♡健康な心と体のメンテナンス

引きこもり日本人から目覚めた話

その昔、26歳の頃でした。


私は友人と二人でスキーの目的でカナダ旅行に行きました。
それが初の海外旅行だったのです。
確か、3日間はバンフ滞在で初めての壮大なスキー場(というか、雪山!)でスキーを満喫し、3日目夜にはトロントに移動翌日のナイアガラの滝の観光での衝撃的な経験をしました。

カナダ滝のすぐ横から滝を眺める展望台で友人と2人で観光をしていると、ガヤガヤと大人数で入ってくる声が聞こえてきました。
黒髪のアジア系みたいだけど、日本語ではないから、中国人??
人数は20名前後だったかもしれないのですが、茫然としていると一人の男性から声をかけられました。

わたしたちが言葉が分からなくて動揺していると、男性が自分の方を指差し、「Korea」そして、「Chainese?」と聞いてきます。
友人が「No,I'm Japanese.」と答えると、表情が急に変わり、

「ニッポンジン!フンッ!」と言ってプイッとして、隣の自分たちの仲間に何やら言って、今度は周りの人から囲まれて何やら言われているような感じになったり、滝をバックに写真を撮ろうとするとぶつかってきたり、、、唖然としました。

そして今度はその韓国人の中にいた別の男性が出てきて仲間たちに対して「やめろ」みたいに言い(制しているように見えた)、言われた女性がそれに文句を言っているようなやりとり。。。💦

その男性は今度は私たちに向かって何やら声をかけてきて、カメラを渡すように促されました。戸惑いながらカメラを渡すと、滝を背にした私たち2人の写真を撮ってくれたのです。突然の出来事とその展開にすぐに言葉が出なかったわたしたちでしたが、英語でその男性にお礼を言って、その場を後にしました。 

韓国人に日本人は嫌われてるのか。。(だけど庇ってくれる人もいた、、。)海外では自分のことを日本人と言わない方がいいかもしれない。

この経験から私はそんな思いを持ち、日本人ってなんで嫌われているんだろう。。と思ったのです。そして、そういえば私自身は日本人はアジアの中では最先端だという意識があったこと、そして日本以外の中国、韓国、北朝鮮などアジア圏の国に対してあまり良く知らなかったし、そしてどちらかというと日本より遅れているというように感じていて、全く自分には関係ないように思ってもいたかもしれないと。

 

そしてそれから、20年以上の時が流れ2010年のことでした。

私は友人に誘われた九段下のイベントで一人の韓国人の登壇者に初めて出会いました。
それがnTech創始者Noh Jesu氏との出会いでした。

イベントに誘ってくれた友人から、Noh Jesu氏のことを聞いた時、そして韓国人ということを聞いた時、カナダでの経験から私はあまりいい印象を持ちませんでした。ただ、全部が悪い人ではないだろう、とも思っていたのです。そしてイベントに誘われること自体そもそも行きたいと思うよりも、何回か誘われていて何度も断ってきたのでそろそろ行かないと悪いかなと思って参加した、という程度でした。

そんなきっかけでしたが、その日登壇したNoh Jesu氏からの言葉に私は衝撃が走りました。

人間こんなもんじゃない!
日本はこんなもんじゃない!
日本から世界を変えよう!
その役割が日本はあるんだ!
私は日本を愛している!
日本は美しい!

言葉は違ったかもしれないのですが、9年前の初めてのイベントでこんなイメージを受け取った私は、涙が出るほど心が動きました。
それまでどこか日本人であることに、堂々とできないような、心が傷ついていた状態にいたのかもしれないです。
日本にいればわからないけれど、外国では日本人は嫌われているんだ、とインプットしていたのですが、同じ韓国人の方から、今度は日本のことを好きだと、日本は凄いと言ってもらえた。心が癒されていったようなのです。


日本人としてのIDがやっと引きこもりから目覚めたような、そんな出来事でした。